Continental Automotive Systems社は、以前は手動で欠陥を検出していたため、検出に長い時間がかかり、製品の品質の信頼性を保証するのに弊害が有りました。その結果、同社には顧客から頻繁にクレームが寄せられ、同社の評判と将来のビジネスに深刻な悪影響を与えかねない状況でした。
製品に関するこのような課題を克服するために、In-Sight 5403マシンビジョンシステムは導入され、最初に検査される対象物上の二次元コードを読み取ります。次に、Continental Automotive Systems社の製品管理ソフトウェアを使用して、その対象物が正しい部品であることを確認した後、欠陥を検出します。In-Sight 5403は、ボルトの有無、コネクタのコンタクトピンの位置と距離、粘着テープの有無などの欠陥を検出します。この画像処理システムにより、社内で定めた基準に適合しない製品を検出して排除できます。In-Sight 5403は、1つのジョブファイルに合計10ヶ所の検出位置を設定できます。検出位置の変更は、システムの入出力(IO)モジュールによって制御されます。10個の位置で検出が完了すると、検出結果が表示され、検出された欠陥を示す画像とともにFTPを介してContinental Automotive Systems社の製品管理ソフトウェアシステムに送信されます。
統合されたシステムでは、PLCとロボットアームがコグネックスビジョンシステムへの入力として使われます。ロボットアームが指定された位置に到達すると、ビジョンシステムがIOモジュールを通して部品検出位置到達の入力を受け取ります。そして、PLCのトリガ信号によって、ビジョンシステムが画像を取り込み、同時に検査し、この部分の検査が完了したことを示す信号を返します。続いて、PLCが、ロボットアームを次の位置に移動させるコマンドを送信します。すべての検出が完了すると、ビジョンシステムがサイクルの終了を示す信号を送信します。PLCは、サイクルの終了を示す信号を受け取った後、次のトリガ信号を送信します。製品の検査が終了すると、ビジョンシステムが検出結果を欠陥の画像とともにFTPを介してContinental Automotive Systems社の専用製品管理ソフトウェアシステムに送信します。
Continental Automotive Systems社がコグネックスのビジョンシステムを選択した理由は、このシステムが他に類を見ない優れた性能を示しただけでなく、内蔵の強力なスプレッドシートツールにより、使い易く優れた検出機能を利用することができたためです。コグネックスのマシンビジョン欠陥検出システムは、200万ピクセルの高解像度画像を扱え、堅牢に製造されているため、耐久性に優れています。Continental Automotive Systems社が最終的にコグネックスのシステムを選定したもう1つの重要な理由は、コグネックス特許のPatMax®位置検出ツールが内蔵されており、位置決め性能が良いこともありました。
Continental Automotive Systems社はコグネックスのマシンビジョンシステムを活用して製品の品質を向上させ、高品質の製品を確実に供給することで、顧客満足度を大幅に改善しました。また、コグネックスのシステムにより、製品トレースが容易になり、大幅なコスト節減が実現されました。
現在、同社の工場では、自動車向けマルチメディア製品の生産ラインを構築しており、コグネックスビジョンシステムの導入を前向きに検討しています。コグネックスの画像処理システムは、Continental Automotive Systems社の将来の製品欠陥検出への取り組みにおいて不可欠な役割を果すことが期待されています。