コードがデコードパラメータ品質で不合格となる理由

バーコード検証プロセスは、コードがデコード可能であることを確認することから始まります。デコードは合格または不合格の品質パラメータであるため、デコードに失敗すると手の打ちようがないと感じることも多くあります。従来の検証機は、まずデコードをテストし、デコードに失敗すると残りの検証評価プロセスを継続しません。そのため、ユーザには「F」グレードという結果のみで、理由の説明は提供されません。デコードの失敗は、標準の参照デコードアルゴリズムでデコードするのに十分な品質でコードが印刷またはマーキングされていないことを意味します。
標準の参照デコードアルゴリズムとは?
標準の参照デコードアルゴリズムとは、ISO規格に記載されている各シンボルタイプのアルゴリズムです。これは、各シンボルの最も単純なデコードアルゴリズムです。検証機は、最初のテストとしてこのアルゴリズムを使用し、コードが読み取り可能かどうかを確認します。検証機の主な目的は、大半のバーコードリーダまたはバーコードスキャナでコードをデコード可能であることを確認することです。高度なデコードアルゴリズムがなくてもコードが読み取り可能であることを確認することで、その目的は達成されます。
おそらく、安価なバーコードリーダのメーカーは、独自のデコードアルゴリズムの開発に時間や費用をかけず、スキャナに標準の参照デコードアルゴリズムを採用するでしょう。 多くのバーコードリーダメーカーは、損傷や欠陥のあるコードにも対応可能な独自の強力な専用デコードアルゴリズムの開発に努めています。これが他のバーコードリーダメーカーに対抗する最大の資産であり、この点をセールスポイントとして使用し、他のメーカーではなく自社の製品を選択するよう顧客に勧めています。
強力なリーダは必要か?
強力なリーダの使用には多くのメリットがありますが、簡単に読み取れていたコードを強力なバーコードリーダのない施設で扱うことになった場合、問題が発生します。このため、多くのメーカーは検証を活用しています。簡単に読み取れていたコードが突然まったく読み取れなくなることがあります。企業は、コードの問題なのか、リーダの問題なのかと議論を重ねます。バーコード検証機を使用しない限り、メーカーと顧客は時間が尽きるまで堂々巡りの議論を続ける可能性もあります。検証機は、バーコードの品質グレードを算出するだけでなく、品質レポートの生成も行います。このレポートは、コードの読み取りとデータのデコードが可能であることの証明となります。
バーコードのデコードに失敗した場合に確認すべき項目
- 正しい絞りを使用しているか?
- 適切なISO規格を使用しているか?
- 適切な照明角度を使用しているか?
- シンボルは有効になっているか?
- シンボルは「鏡像化」されているか?
- カメラのフォーカスは適切か?
- コードは視野の中央にあるか?
- セルのサイズは互いに比例しているか?
- セルの端にしわはないか?
- 検出パターンのすべての要素が揃っているか?
- インクジェットノズルは目詰まりしていないか?
- 熱部品に欠陥はないか?
- インクの量を減らす、または違う種類のインクで試す。
- 紙または基板を変更する。
- アートワークを調整して既知の拡張に対応する。
- プリントヘッドを清掃する。
- 熱またはレーザー熱を下げる。
コグネックスの検証機は、コードのデコードに失敗しても品質パラメータのグレード判定を行うため、ユーザはコードの品質改善にどこから着手すればよいかを把握できます。コグネックスのバーコード検証製品に関する詳細は、http://www.cognex.com/barcode-verifiersをご覧ください。