お客様の事例

手術器具の準備時間を節約し、トレースを正確化する二次元コードリーダ

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一般の病院で行われるさまざまな種類の手術に使われる器具を正確に組み立てることは時間がかかると共に、病院にとって難しい手作業です。中央無菌部の技術者は通常、器具を洗った後、医師が作成する用具リストに従って組み立て直し、殺菌して翌日の手術に備えます。問題は、翌日、医師が器具を開くと何かが足りないことがあり、必要な器具を揃えるために手術が遅れることがあることです。

Censis 社は、病院に手術器具リストを予め設定して貰い、適切な手術器具一式が投入されたかを確認するソフトウェア製品Censitrac を開発しました。二次元データマトリックスバーコードを各器具に電子的に貼り付けし、準備工程でこのバーコードをスキャンすることで手術毎に正確な器具セットが準備できたかを確認し、同時に器具の位置をトレースします。金属光沢のある手術器具の表面に記されたバーコードを読み取りは簡単ではありません。Censis 社では、5種類のバーコードリーダを試した後、この重要なアプリケーションが要求する精度、スピード、使い易さに対して適切なバーコードリーダとして、コグネックスの DataMan® 7500 を選択しました。

手術器具準備の課題

「これまで手術器具の準備はカウントシートとよばれる書類を基に行われていました」と、テネシー州ナッシュビルの聖トーマス病院の看護師兼中央無菌部長である Pat Stefanik 氏は語っています。「この準備作業は医師により使用器具が異なり、医師が一般的でない器具を使う場合もあるため非常に複雑です。例えば、キュレットやハサミをすべて揃える医師もいれば、環状器具をすべて揃える医師もいます。シート記載ミスで器具が不足していることがあり、最初は中央雑菌部の見落としが原因かと思われていました。その結果、中央無菌部と医師の関係は本来のあるべき姿ではありませんでした。」

「カウントシートを使った従来の方法には多くの問題があります」と、Censis 社の技術担当役員である Janice Hardrath 氏は語ります。「カウントシートは、集計表を作ってからコピーされます。リストに変更が加えられると、古いリストをすべて回収し、正確な情報に更新することが難しくなります。最も大きな問題は、手術器具が間違ったまま、または不足しているまま手術室に届けられてしまうことです。このようなことが起こると手術が遅れ、手術の結果に影響を与えるなど、医師が満足のできる手術ができないという危険が伴います。」

他にも、従来の方法では、器具を識別することや、管理のために書類化することができず、その移動先をトレースする手段がないという問題もあります。例えば、殺菌装置を使う生化学テストで問題が発生した場合、病院は、使用した器具とその現在地を識別して把握することが必要となります。従来の方法では、手書きの注意書きと器具を用意した人の記憶に頼るため、トレースが困難です。また、病院では、頻繁に大量の器具を処分することもあり、その補充のためかなりの費用を費やしています。器具をある程度使用した後は、その器具を整備する必要がありますが、手作業のシステムでは、各器具の使用頻度を把握する手段がなく、メンテナンスしすぎたり、されなかったりする場合があります。

革新的なソリューション

Censis 社の創業者は、バーコードを各器具に付け、ソフトウェアでそのピックリストを正確に確認するという新いコンセプトを発想しました。技術者がキットをまとめ、各器具をスキャンすると、ソフトウェアが適切な器具がキットに含まれていることを確認します。このコンセプトで最も難しい点は、器具にコードを付ける処理とそのコードを正確に読み取ることです。「まず、器具にレーザーによるエッチング加工を施すことから始め、最終的に二次元データマトリックスコードの粘着ラベルを使うことにしました。」洗浄や殺菌の工程で通常の粘着ラベルを読み取れるように維持することは難しいため、Censis 社はラベルの貼り付けにレーザーを使いました。最終的に、電子化学的マーク技術を採用して 3mm のデータマトリックスコードを貼り付けました。このマーキング法を用いる事により、手術、洗浄、および殺菌に絶えるために必要な耐久性と可読性を維持できます。

適切なバーコードリーダを探す

適切なバーコードリーダを探すことも簡単ではありませんでした。「5つの異なる世代のスキャナで試しました。」と Hardrath 氏は語っています。「どの世代のスキャナも前の世代に比べれば改善されていますが、結局最新世代のスキャナしかマークをすばやくかつ確実に読み取るという要求を満たすことができませんでした。」医療器具は通常銀色の金属であり、普通はステンレスまたはアルミ製です。表面に光沢があるものや鏡になっているものもあります。また、平面のものや、カーブしている器具もあります。表面の金属反射は、マークの画像の取り込みを困難にしています。

一般的に、Censis 社が過去に試用したスキャナは、表面の反射性を考慮したアルゴリズムを使ってマークを読み取ることが可能なものです。問題は、そのスキャンと計算に時間がかかり過ぎることです。遅れが生じると、技術者は通常器具を抜き取り、最初からやり直すか、以前の手作業に戻ります。最良の成果は、器具を端から端にゆっくり動かしてスキャナがマークを異なる角度で読み取れるようにし、そこに反射性を考慮したアルゴリズムを適用させることでした。

Hardrath 氏は、「スキャンオフ競争」と呼ぶ設定を用意して、最も適したビジョンシステムを見つけました。「カーブ、平面、つや、光沢、色付き、色なしなどを含むさまざまなタイプの器具を30種類用意しました。コグネックス DataMan 7500 を含む市場で推奨される3つの異なるスキャナのモデルを準備しました。大勢の人に各器具をスキャンするよう頼み、各器具のスキャンに必要な時間、および各スキャナを使用してくれた人たちの反応を集計しました。」

「コグネックス DataMan 7500 は、他のスキャナ装置にくらべて明らかに有能でした。」と Hardrath 氏は語っています。「スキャンに参加した人のほとんどが、このバーコードリーダは処理が速く、簡単で、結果が優れているというコメントを残しています。その結果、当社では、コグネックスのスキャナを Censitrac システムに採用することに決めました。現在では現場に 250台の DataMan 7500 を設置しています。病院の平均は通常 5 台程度、多くても 30 台です。お客様は大変気に入っています。お客様の多くは、前世代のスキャナをコグネックスの最新のスキャナに取り替えています。」

コグネックス DataMan 7500 シリーズのバーコードリーダは、革新的な照明、ソフトウェア、光学装置の組み合わせでその独自の機能を実現しています。バーコードリーダは、幅広いコードの外観劣化に対応するソフトウェアを組み込んでいます。DataMan リーダは、あらゆるタイプの表面にあるマークに光を当てることができます。例えば、統合型拡散板は、光沢のある曲面に施された電子化学的エッチングマークなどの反射性の高い部品に要求される柔らかな照明に役立ちます。また、コグネックス DataMan 7500 は、国際自動認識工業会(AIM)の二次元データマトリックスコードの品質等級要件を満たすハンディタイプ検証基準を初めてクリアしていました。

Censitrac システムは、器具を手作業でトレースし、個々の器具でなくセットで自動トレースするという課題を克服しました。ソフトウェアは、手術器具収集プロセスを自動化して、100%正確な器具収集を実現し、使用・未使用に関わらず各機器の移動状況をトレースします。こうして、器具の移動を即座に把握できるようになりました。Censitrac システムは、どの手術器具がキットに含まれた(または含まれなかった)などの情報を含めて器具の使用度を測り、メンテナンスが必要となる時期を決めます。

聖トーマス病院の主な取り組み

「Censitrac システムを使い始めたその日から、エラーの数が著しく減っていることに気付きました。」と Stefanik 氏は語ります。「同様に重要なのは、器具の位置が把握できることです。手術室から器具が足りないという電話を受けるときもありますが、ほとんどの場合、Censitrac システムで確認すると、その器具は収集段階でスキャンされ、キットの一部として手術室にすでに送られてことが判明します。その旨を手術室に伝えると、手術室でその器具が見つかります。万一、見つからない場合でも、すでにキットに含まれている器具を探すのではなく、必要な器具を新たにスキャンしてから手術室に送る事により、器具が原因の手術時間の無駄が省けます。」

「Censis社がコグネックス DataMan 7500 シリーズのハンディタイプバーコードリーダにアップグレードしたときは、大幅な改善を目にしました」と Stefanik 氏は付け加えています。「最初に使用した2台のスキャナは固定されていたため、厄介ではあっても器具をその下まで移動する必要がありました。その反面、ハンディタイプのDataMan 7500 では、スキャナを複数の器具まで移動できるため、時間の節約になります。DataMan スキャナは、それまでに当社が使用した他のスキャナに比べ処理速度が速く、精度も100%と完璧です。DataMan スキャナは、これまで以上に堅牢でもあります。以前は、スキャナの両端が故障することがありましたが、私の知る限り、コグネックスのスキャナは故障知らずです。」

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