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コグネックスIn-Sight®センサの利用によるレーザ溶接の品質チェック ルノー・サンドビル工場

ビジョンシステム、センサ、バーコードリーダの世界的なリーディングサプライヤであるコグネックス(NASDAQコード: CGNX)の工業用ビジョンシステムを利用した、自動車業界におけるアプリケーション事例を紹介いたします。自動車の組み立て工程において、レーザ溶接の不具合は、時として完成車をスクラップにせざるを得ない事態を招くことがありますが、ルノーのサンドビル工場に導入されたコグネックスのシステムは、このように重要な工程であるレーザ溶接のチェックに利用されています。生産ライン上の部品に価値を付加する前に工業用ビジョンシステムを利用して品質チェックを行うことで、どのようなメリットがもたらされるのかを説明します。

ルノーLHA工場は、フランス、オートノルマンディ地方のサンドビル、正確にはルアーヴル(セーヌ-マリティーム県)の港湾工業地区にあります。この広大なボディ組み立て工場は、高級車種であるLaguna、Vel Satis、およびEspace IVの製造を専門としています。これらの車種の主要生産拠点であるサンドビル工場の敷地面積は152ヘクタール、建屋面積は60ヘクタールに及ぶ広さで、約6,000人の従業員が働いています。

この工場には、プレス、鋼板加工、塗装、組み立ての4つの部門があり、8つの部門とセクションがサポートしています。生産能力は、1900台/日です。サンドビル工場は、1998年12月、ルノー・グループで初めてISO 14001*認証を取得したボディ組み立て工場です。

サンドビル工場に導入されたビジョンアプリケーションは、プレス部門に設置されました。この部門では、自動車のボディを形成する鋼板部品を製造しており、主に剪断、組み立て、溶接、プレスの工程があります。また、プレス部門は、ボディのさまざまな鋼板部品を組み立てる鋼板加工部門に部品を供給しています。鋼板加工部門の次は塗装部門となり、最終的に組み立て部門へと部品が送られます。

今回導入されたビジョンシステムは、Lagunaのボディの左右側面をチェックします。したがって、同一のシステムによって、4つの異なる部品をチェックすることができます。

ボディの各側面は、レーザ溶接によって組み立てられる2つの部品で構成されます。この溶接部分付近で不具合が発生することがあり、それらを検出する必要があります。さまざまなプレス操作によって部品が作られますが、一見してわかる破損のほか、部分的な破損が生じることがあります。ラインの最後で手作業により部品を保管する際に、明らかに破損している部品は簡単に識別できるため、その場で取り除かれます。

しかし、溶接ビード付近に発生する0.3ミリ未満の小さな破損は、発見が困難です。このように小さな穴がラインの最後でも検出されずに部品がそのまま使用されてしまうと、形成時に破損が生じ、組み立てラインの生産性に大きく影響することになってしまいます。また、小さな穴であっても、塗装後のボディの見映えがよくないこともあります。

このような欠陥を検出せずに自動車を組み立てると、修理が非常に難しくなり、場合によっては車体をスクラップにしなければならないため、最終的にはコストが非常に高くつくことになります。

以前は、数人のオペレータが溶接チェックを担当していましたが、かなりの大きさと重量の部品を扱わなければなりませんでした。ボディの側面は、長さ3.4m、幅1.6mもあり、重さは30kg近くにもなります。チェックは、片側に光源を置き、反対側から光が漏れないことを確認することによって行っていました。光が漏れた場合は、破損や穴が存在することになります。しかしながら、このチェックでは、完璧な条件を整えても、微細な穴を発見することは困難でした。

多くの欠陥部品がこれらのチェックを通過してしまっていたため、下部ボディ部品のチェックを高い信頼性で継続的に行えいながら、欠陥の見落としをなくすソリューションが必要だったのです。

ルノー・サンドビル工場のオートメーションシステムマネージャであるPatrice Dumont氏は、イヴリンのサンカンタンにあるルノー・テクノセンタのDIVD(分散自動車エンジニアリング部門)プレスセクションに所属しています。

Patrice Dumont氏は、以前、マシンビジョン企業であるコグネックスが開催したセミナーに参加したことがあります。彼は、業界で広く利用されているビジョンシステムが、ほかの管理手順よりも優れており、そしてこの問題を解決してくれるものだと確信しました。ビジョンシステムは、通常、オペレータが実行している特定のタスクを簡単にしてくれます。人間の目のように疲労状態に左右されることもなく、継続的に品質を保証し、生産性を高めることができます。

Patrice Dumont氏は、工業用ビジョンシステムをベースとしたソリューションの評価を開始し、ルノー・サンドビル工場のインテグレータを呼び寄せました。このタイプのチェックをビジョンシステムで適切に実行できるのかどうかを確かめる必要があったのです。最初の試験用のプロトタイプは、すぐに完成しました。ビジョンシステムのメーカ数社についての検討が行われましたが、コグネックスが最も良い反応を示し、コグネックスのIn-Sight®ビジョンセンサが選ばれたのです。

2002年7月にプロトタイプの試験が実施されました。結果は決定的なもので、試験では100%の精度が実証されました。コグネックスIn-Sightビジョンセンサは、すべての欠陥を検出したのです。すぐに契約書が交わされ、最初のテストベンチが発注されました。仕様書には、直径0.3mmの穴まで検出できることが明記されていましたが、実際には、それより小さな穴まで検出することができました。

最初のテストベンチは、2003年の中頃に本番稼働することになりました。2台目のテストベンチは、少し小型になり、別の生産ラインで複数車種(Laguna、Vel Satis、およびEspace)のサイドフレームのチェックに利用されました。各テストベンチには、4台のコグネックスIn-Sightビジョンセンサが利用されています。

ボディ側面テストベンチ
最初のテストベンチは、長さ5m、幅2mのメタルフレーム(重さ5t)で、チェック対象部品を配置するための構造を支える厚さ5cmのプラットフォームを備えていました。また、バックライト付きのLEDインジケータも備わっていました。このテストベンチは、プレスラインの最後にブリッジで配置され、Lagunaの下部ボディの製造が始まるたびにチェックを行いました。

保護ケースに収納された4台のコグネックスIn-Sight 1000カメラが、プラットフォーム上のクロスサポートビーム上に配置されました。コントロール画面は、テストベンチの片側のボックス内に固定され、同じボックス内にコントロールシステムも配置されました。不良部品用のマーキングシステムは、他方の側に取り付けられました。

チェックする部品(ボディ側面)のサイズは、長さ3.4m、幅1.6m、重さ約30kgです。部品は、テストベンチに設けられた支柱にロボットによって運ばれます。チェックするのは2つの領域で、ターゲット領域は長さ約10cm、幅5cmで、カバーが付いています。2台のカメラが45 °傾き、溶接部分の上にU字形を作ります。

カメラは、バックライトシステムから穴を通過する非常に暗い光も検知できます。直径わずか0.1mmの穴を検知することもあります。

部品が良品と判断されると、それがコントロール画面に表示されます。欠陥品についても、画面に表示されます。不良品が発生した場合は、ラインの最後にある赤いライトが点灯し、その不良品が使用されないようにインクジェットでマーキングされます。

ラインのコントロール速度は、プロジェクトの成功を左右する要因でした。部品の位置決めから、画像の取り込みと解析、検出とマーキングにいたるまで、どのような場合でも生産レートを落とすことがあってはなりません。この段階で、コグネックスのシステムは、その真価を発揮しています。契約条件に明記されている生産レートは、毎時900部品でした。今では、ボディ側面は毎時420部品、サイドフレームは毎時850部品です。

システムは、ハードディスクを搭載したPCに接続され、不良品の写真を1年間保存します。このため、欠陥を後で解析することができます。また、部品のトレーサビリティを保証し、さまざまなシフト(日、時、カメラ1および2など)を監視することができます。

シンプルな操作
このプロジェクトの目的は、溶接のチェックを自動化するための方法とシステムを見つけだすことでした。チェックの基本は、検査対象領域の裏側から光を当てるということです。カメラを利用して、溶接部分を通過する光を検出するという考え方は論理的だと言えます。しかし、「工業化された」ソリューションとして成立させるためには、チェックすべきポイントがまだいくつかあります。まず、取り込まれた画像を処理するためのツールが、肉眼では発見しにくい欠陥をすべて認識するのに効率的であるか(つまり正確で信頼できるか)という点です。次に、生産ラインの速度を落とさずに100%チェックを実行できるかどうかという点です。

Patrice Dumont氏は語ります。「識別すべき欠陥をシステムに教示する必要がありました。この作業は徐々に行われ、同時に私たちもシステムに慣れてきました。システムにすべての欠陥タイプを記憶させたときには、認識率は99.99%に達しました。」

克服すべき大きな問題は周囲の光でした。作業場には光が入るため、レイアウト(光沢面)や向き、部品の反射によって、誤動作を起こし、存在しない欠陥が検出されてしまうことがありました。これは、ラインの最後にカーテンをかけるという簡単な方法で解決できました。

現在、溶接チェックは生産ライン全体で行われています(ボディ側面とサイドフレーム)。高い欠陥認識率が達成されたことで、欠陥部品をきわめて迅速に特定して、プレス工程ラインの最後で除去することができるようになりました。Patrice Dumont氏は言葉を続けます。「ボディ全体をスクラップしなければならない時代は終わりました。この節約分だけでも、投資分が回収できます。ビジョンコントロールポイントを4つの部品で共有したことも、収益性の向上につながります。」                  

工業用ビジョンツールによる溶接チェックの方法は、ほかの企業からの注目も集めており、普及していくと考えられます。ここで採用された原理を含めて、既に特許が取得されています。

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